春先になるとインフルエンザの流行は落ち着いてきますが、季節の変わり目ということもあり急な気温の寒暖差などにより風邪をひきやすい季節になります。風邪は免疫力の低下により発症しますが、実は毎日の食事を見直すことで予防につながるといわれています。
そこで、風邪予防に効く食事法と管理栄養士おすすめの簡単風邪予防レシピをご紹介します。
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[1]風邪とは
◇風邪をひく仕組みとは?
「風邪」は正式名称ではなく、「風邪症候群・感冒・急性上気道炎」と呼ばれる急性の炎症感染症のことを指します。
風邪の原因の約90%はウイルスによるものだといわれています。体内に入ってきたウイルスが異物と判断されると、体外に出そうとする働きから鼻水や咳、痰などの症状が出たり、体がウイルスと戦う際にで炎症が起こり発熱などの風邪症状となって表れます。その多くは命に関わるようなことはなく、数日で治る症状です。
◇風邪の予防対策
前述の通り、風邪の原因はウイルスによるものです。風邪を予防するためには、体にウイルスを侵入させないことに加え、体に入ってきてしまったウイルスをなるべく早く外に排出することが大切です。
また、免疫力が落ちた体はウイルスに感染しやすくなるため、体の免疫力をアップさせることも重要です。風邪の代表的な予防対策としては以下のものが挙げられます。
▼手洗い・うがい
外出先から戻った時には、すぐに手洗い・うがいをし、手やのどについたウイルスを洗い流すことが大切です。ただし、のど着いたウイルスに関しては、付着してから15分で体内に侵入してしまうといわれているため、効果を得るにはこまめにうがいをすることをおすすめします。
▼マスクの装着
マスクをつけることで、口からのウイルスの侵入を防ぐとともに、のどと鼻の乾燥を防ぐことでウイルスに感染しづらくなるという効果が期待できます。
ウイルスの侵入を防ぐためには、マスクで鼻までしっかりと覆い、口と鼻の周りにきちんとフィットさせてあげることが大切です。また、不織布タイプのマスクは約0.1μmまでのウイルスら病原体の侵入を防ぐように作られているため、ウイルスの侵入を抑える効果が期待できます。可能であれば不織布タイプのマスクを選ぶことをおすすめします。
▼良質な睡眠
睡眠不足はストレスや疲労の蓄積を引き起こし、免疫力を低下させる原因になります。睡眠時間をきちんと確保し、可能であればゴールデンタイムと呼ばれる22時~2時に深い眠りにつくことで、細胞の修復・再生がより効率的に行なわれるといわれているためおすすめです。
▼適度な運動
人の体は体温が下がることで免疫力も低下するといわれているため、適度な運動により体を温めることで免疫力アップにつながります。また、決して激しい運動をする必要はありませんので、ストレスにならない程度にウォーキングやストレッチなど、体を動かすことを習慣化することをおすすめします。
[2]風邪予防のために食べ物で気をつけたい3つのポイント
前項でご紹介した風邪予防法に加えて、日々の食べ物に気を配り、免疫力をアップさせることを心がけることで、より風邪予防の効果が期待できるといわれています。ここからは、風邪予防の食事のポイントついて詳しく説明していきます。
◇栄養バランスのとれた食事
1日3食の食事の中で何か特定の食材い偏るのではなく、さまざまな種類の食材をバランスよく取り入れることが大切です。必要な栄養素をバランスよく摂り入れることは、免疫力をアップさせることにもつながるため、1日3食の食事の中で何か特定の食材い偏るのではなく、さまざまな種類の食材をバランスよく取り入れることが大切です。
必要な栄養素をバランスよく摂り入れることは、免疫力をアップさせることにもつながるため、風邪予防の食事方法としておすすめです。
中でも、特に風邪予防・免疫力アップにおすすめ栄養素には以下のようなものがあります。極端にこれらの栄養素を摂り入れる必要はありませんが、意識して日々の食事に組み込んでみるのもよいでしょう。
▼タンパク質
タンパク質は私たちの体を作る材料であるため、適度に摂り入れて基礎体力を高めることは免疫力アップに繋がります。魚介類や肉類、卵、豆類などさまざまな種類がありますが、できるだけいろいろな種類をバランスよく取り入れるのがおすすめです。
▼ビタミンACE
ビタミンACE(エース)は、活性酸素の働きを抑える抗酸化力の働きが強く、免疫力の低下を抑えてくれるため、積極的に摂取したい栄養素です。特に、ビタミンAは鼻やのど、肺などの粘膜の材料になり、ウイルスの体内への侵入を防ぐことで免疫力の低下を防ぐ効果が期待できます。
そして、ビタミンCは「風邪予防=ビタミンC」と、ビタミンの代名詞として呼ばれるほど免疫力を高めるのにおすすめの栄養素です。ビタミンCは、風邪予防としてだけではなく、風邪をひいてしまった後でもしっかりと摂取することで治りが早くなるといわれる栄養素です。
ビタミンEは抗酸化力の高い栄養素のため、摂取することで体内酸化を防いでくれるといわれています。そして、免疫反応に関与する白血球のはたらきをサポートすることで免疫力アップの効果も期待できるのもうれしいポイントです。
・ビタミンAの豊富な食べ物
鶏・豚レバーやうなぎのかば焼き、ほうれん草、モロヘイヤ、人参
・ビタミンCの豊富な食べ物
ジャガイモやブロッコリー、赤パプリカ、小松菜、いちご、みかん
・ビタミンEが豊富な食べ物
うなぎのかば焼きやかぼちゃ、アーモンド、モロヘイヤ、赤パプリカ、ごま、くるみ、アボカド
▼亜鉛
亜鉛には味を感じる味蕾細胞を作る働きだけでなく、新陳代謝を活発にしたり、エネルギーを作ったりすることでウイルスから体を守る働きがあります。亜鉛は、カキや赤みの肉類、豚レバー、豆類、ナッツなどに含まれているため、積極的に摂取するよう心がけましょう。
話題の「ベースフード」で栄養たっぷりの主食を摂るのもおすすめです!/
◇腸内環境を整える食事
腸は第二の脳とも呼ばれており、全身の免疫を司る臓器だといわれています。免疫力を高めるためには、その腸内環境(腸内細菌の理想比率は、善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7)を整えることが重要です。
腸内環境を整える上でおすすめの食材は発酵食品です。取り入れる「量」ではなく、さまざま「種類」の菌を摂り入れてあげることでより効果が得られやすくなるため、納豆やヨーグルトだけでなく、味噌、醤油、みりんなどの発酵食品を積極的に取り入れていきましょう。
◇体を温める食事
体温が1℃上がると免疫力は5~6倍アップするといわれています。その逆で、体を冷やすことは免疫力の低下を引き起こすといわれているため、風邪予防には温かい食事を取り入れて体の内から温めてあげることも大切です。
体を温める食材(葛や生姜、にんにく、ニラ、など)を上手に取り入れたり、温かいスープなどを食事の始めに食べて胃を温めるのもおすすめです。
[3]風邪予防におすすめの簡単レシピ3選
◇根菜ごろごろ生姜スープ
<材料>
- 人参 1/2本
- レンコン 100g
- ごぼう 1本
- 大根 100g
- 豆腐 1/2丁
- 水 3カップ
- 生姜(すりおろし)大さじ1
- 塩麹 大さじ2
- 黒胡椒 少々
<作り方>
- 人参、レンコン、ごぼう、大根、生姜を水で洗う。人参とごぼうは食べやすい大きさに乱切りする。レンコンと大根は厚さ約1.5cmのいちょう切りにする。生姜は皮をむいてからすりおろす。豆腐は水でサッと洗い、一口大のサイコロ状に切る。
- 鍋に水と人参、ごぼう、レンコン、大根、生姜のすりおろしを入れて、中火にかける。沸騰したら弱火にして、根菜類が柔らかくなるまで煮込む。
- 根菜類が柔らかくなったら火を止めて、豆腐を加える。
- 塩麹を加えて、全体を混ぜる。黒胡椒を加えて味を整えたらできあがり。
◇かぼちゃのひき肉あんかけ
<材料>
- かぼちゃ 200g
- 塩 2つまみ
- 水 大さじ2
- オリーブオイル 小さじ1
- 鶏ひき肉 200g
- にんにく 1片
- だし 2カップ
- 醤油 大さじ2
- 甘麹(甘酒)大さじ2
- 葛粉 大さじ2(片栗粉でも可)
- 水 大さじ2
<作り方>
- かぼちゃはわたと種を取り除いて、一口大の食べやすい大きさに切る。
にんにくは皮をむいて、みじん切りにする。
だしは水1リットルに昆布名刺サイズ1枚と干し椎茸5つを一晩水に浸しておいたものをザルで漉して使用する。(余っただしはお味噌汁などに使いましょう。冷蔵保存であれば数日持ちます。) - 厚手の鍋にかぼちゃを重ならないように並べて、全体に塩を振りかけて、水を加えてフタをして、弱火で13~15分加熱する。
- フライパンにオリーブオイルとにんにくのみじん切りを入れて、弱火にかける。にんにくが焦げないように炒める。
- オリーブオイルに香りがうつったら、鶏ひき肉を加えて中火で炒める。
- 鶏肉の色が変わってきたら、だしと醤油、甘麹を加えて、煮立ってアクが出てきたら取り除く。
- あらかじめ水で溶いておいた葛粉を加えながら、とろみがついたら火を止める。
- お皿にかぼちゃを盛り付けて、上から7のあんかけをトッピングしたらできあがり。
※このあんかけは、かぼちゃだけでなく、白身魚を蒸したものや温めた豆腐の上にかけて食べても美味しくお召し上がりいただけます。
◇人参ニラ玉炒め
<材料>
- 人参 1/2本
- ニラ 1袋
- 卵 3個
- だし 大さじ3
- 塩麹 大さじ1
- すりごま 大さじ1
- 黒胡椒 少々
<作り方>
- 人参とニラは水で洗い水気を切る。人参は約3cmの千切りにする。ニラは約3cmの長さに切る。
だしは水1リットルに昆布名刺サイズ1枚と干し椎茸5つを一晩水に浸しておいたものをザルで漉して使用する。(余っただしはお味噌汁に使いましょう。冷蔵保存であれば数日持ちます。)
卵は容器に割り入れてよくほぐしておく。 - 鍋にだし、塩麹を入れて火にかける。人参を加えて、ふつふつしてきたらニラを加える。
- ニラに火が通ったら、中火で溶きほぐした卵を鍋肌にかけるように流し込む。鍋肌の卵が少しずつ固まってきたら、固まったところを軽くかき混ぜてフタをする。
- 約3分加熱して、卵が好みの火の通り具合であれば、火を止めてお皿に盛り付ける。黒胡椒を上から振りかけたらできあがり。
[4]栄養バランスの良い食事で免疫力アップさせて風邪を予防しよう!
さまざまな食べ物を日々の食事にバランスよく取り入れで、腸内環境が整い、免疫力アップすることで、風邪の予防にもつながります。手洗い・うがいに適度な運動など、基本的な風邪予防法に加えて、免疫力をアップさせる食べ物を摂取することを心がけ、丈夫な体を作り風邪を予防しましょう。